「いけいけ!!!そこだっっ!!!」





「っっあああ〜〜〜!!」




「川口〜〜〜!!」









BLUE










それはムシムシしつつも雨が微かにまだ降っている夜だった。




今話題で熱いワールドカップを仲良く見る、と言う事で。





バンド内でアホみたくサッカーに夢中な麗は恋人と一緒に幼馴染の家にきていた。





そして現在にいたる。








「どっこが楽しいのかわからやん………」






「まあ、そんなカッカすんなって、葵さん」






血圧あがんぜ?なんて平気な顔して雑誌をめくる流鬼。





玲汰の家にきてから愛しい愛しい愛しい目に入れても痛くない麗がした事といえば、こともあろうかわざわざ着替え、自分達の飲み物を用意して、そしてテレビの前に直行。






試合が始まったらぎゃーぎゃーと選手達の動き一つ一つに煩く反応し、玲汰と一緒に楽しんでいる。





流鬼はいつものことながら自分の時間を適当に過ごし、そんな玲汰を時々見てる程度だった。





基本的にそんなベタベタしてるわけでもないと自負している二人。






あまり表情を凄く変えることの無い玲汰がことサッカーの事になると熱くなるのを知っている。






だからそんな姿を見守るかのようにソファーに座り、雑誌を広げてるわけで。







しかし反対に葵はぎゃーぎゃーいってる麗をはじめこそ大人しくみてたが、どうにもこうにも我慢の限界らしい。





流鬼から見てもイライラしてるのがわかるくらいに眉間に皺がよっている。










「っだーーー!!!!んでいれねえんだよ!!!」






「ハーフじゃねえ?もう!!」






興奮してやまない二人はテレビに文句をいってるのかお互いに会話してるのかわからないが、とにかくサッカーに興味のない二人が入るに入れない状況。






「はぁ〜・・・。流鬼〜」







がっくりとうなだれうなる葵。






その背中はまさに哀愁が漂っている。







「………葵さん、あっちでギターとかすっか?」







そんな葵の姿に苦笑するしかない流鬼。






葵の気持ちもわからなくはないが、正直自分はこの空間も嫌ではない。







「………いや、終わるの待つ」







はあ、、とため息を大きくつく葵がいた。











「あー・・・・。無得点のままか〜」





ひたすら終わるのを耐え、ようやく終わる試合。






結果は無得点のまま同点終了。







明らかに悔しそうな麗とまあでも仕方がないか的な玲汰。







「………」







もちろんそんな二人は恋人の事は無視のまま今日のゲームについて熱く談話してるわけで。






「葵さん、だから落ち着けって。もうちょいしたら二人とも一息つくって」







そろそろこの怒ってる人の周りが怪しい空気に囲まれてると見ていた雑誌を閉じ顔を引きつらせる流鬼。






どうにもこうにも放置されっぱなしだったのが明らかにきにくいません的な葵。







あんだけ盛り上がってるから嫌なんだけどなあ、と肩を落とした後一言。








「玲汰〜。もう終わっただろ?こっちこいよ」







その一声ではっと気付く玲汰。






そして何気なくするっと流鬼の横にくるもまださっきの興奮を麗をしゃべる玲汰。









『こんなんで俺は十分なんだけどなあ』







と。












でも葵さんは違うんだな、とその場で麗に怒り襲ってる葵を見て流鬼は思った。









「玲汰、危ねえからもっとこっちこい」










END



続くかも?









〜あとがき〜




これ裏もあるんですが………




皆様みたいんっすかね・・・?(笑)




突発的にかきたくなったんっす。



そんなわしはサムライブルーには夢中ではありません・・・。


わしね、イタリア好きなんっす(笑)