世の中はバレンタイン。
まあ、俺らにとっては関係ないものだし。
第一俺から葵さんへ、とかねぇ。
「ッっ……んんっぁ…」
ぐちゅぐちゅと繋がった部分から響く粘着質な音と、自分の声にますます快感を引き出される。
久々に葵さんってば激しい抱き方をされ、頭が真っ白になりそう。
限界まで膨張した葵のが内壁を擦るたびに俺のからぽたぽたと精液が落ちるのを見て、その苦しさと気持ちよささとにぐちゃぐちゃになる。
「ひゃっっ…ぁっっ…!!」
ぐり、っと最奥を抉られ、気づけば相手の肩に担ぎ上げられた脚、そして苦しい、、と思う体制。
俺からも葵からも繋がった部分が見える。
そして、葵の感じてる顔。
「麗……っっ」
あー…葵さん気持ちよさそう、なんてちょっとした余裕なんて直ぐに無くなる位の激しい律動。
「ぁっっ…ん……んん」
本当俺の身体全部知ってるって位にいいとこだけをひたすら突き上げてくれて、俺は我慢の限界。
動きにあわせて俺自身からあふれ出す蜜が、伝ってきてぬるぬると俺の腹に溜まっていく。
「麗、気持ちいい?」
くすくすして自身の先端を爪先でひっかかれ、跳ねる身体。
それだけでいっちゃいそうになり、内壁がきつく収縮して、余計に大きく感じる葵自身。
「ぁー……っっ」
意識しないでもひくひくとしてしまうソコにかなりの羞恥心。
「……麗ん中、、、凄い」
熱い、とわざと耳元で囁かれ全身を走る何か。
「っっ……っ!!」
もう、その声だけで俺はいっちゃいそうになる。
本気でこの人面白がってるだろ、と睨めば、煽ってるん?と。
煽ってるわけねーだろが!!と。
そんな文句も言えるわけもなく、ひたすら激しく突き上げられ気づけば自分の腹に感じる生暖かい感触と、体内で弾けた葵の熱。
「ぁっっ……」
軽く意識が飛んでたらしい。
汗で額にくっついた黒髪をうっとおしそうに拭うその、吸い込まれそうな濃紺の瞳と目が合う。
「大丈夫か?」
ちゅ、っと軽く口付けられながらずるりと。
自分の中から抜け出るこの瞬間。
繋がってたものが解かれる、と言う感覚。
別に嫌、と言うわけでもないが、やはりこの時ばかりは勝手に内壁が収縮をしてしまい、からかわれる対象になる。
今だって、俺のそんな反応にその口端が上がってるのを見る。
「……もー…んな顔すんな」
べし、っとそばにある枕を投げつければニヤニヤされて余計ムカつく。
大人ぶったり子供ぶったり、本当にこの人は色んな面を持ってる。
「やって、麗があまりに俺のが出てくなーって」
締め付けるから、と言われて軽くパンチ。
「うるさいよー、、葵さんのくせに」
もー、どいてよと起き上がればどろ、っと流れ出て内股を伝う白い欲望の証。
生暖かい感触に眉をひそめる。
「葵さん、最近ゴムつけてくんないよねー」
前はちゃんと付けててくれたのに、なんてブツブツ言えばやって、麗もつけてへんほうが気持ちよさそうやよ?だって。
「……そりゃそーかもだけど」
赤ちゃんできたらどうすんだよ!!なんてアホみたいな事言えば、そしたら責任とって城山のウチに嫁に来てもらう、なんて真剣に言われる。
冗談だっての。
「……麗やったら俺どんな障害でも平気やよ」
「……」
この人何か変なモンでも拾い食いしたんじゃないのかなー・・・って思わず思ったりした。
最近は玲汰にやり方もきいて、ちゃんと中に出されたものも全てかきだせるようになった。
風呂場できれいになってリビングに戻れば案の定葵さんはパソコンの前。
この人本当仕事、っちゅうか音楽が好きだよな〜と。
その煙草をふかす後姿を見てぼんやりと思う。
仕事と俺とどっちが大事、なんて安い女みたいな事は言わないけど、たまに寂しくなるな、とか。
変なトコでにぶちんな葵さんが知り得ない俺の気持ち。
葵さんからみた俺ってきっと能天気でマイペース、ってものだろうけど。
俺だってちゃんと俺なりに葵さんの事好きだし。
そんな俺の気持ちなんてきっとこれっぽっちも気づいてないんだろうな〜〜と。
「葵さん何か呑むー?」
台所から声をかければビール、なんて本当に親父臭い台詞。
たまには俺が作るカクテルとか飲んでもいいじゃん、なんてぶつぶつ。
そしてそんな自分用のカクテルで思い出す。
「ぁー…これくらいならいいかな?」
確かあったはずと、とがさがさと。
今自分がシャツを羽織っただけの格好だってのも忘れて探し物。
そしてお目当てのものが見つかってにんまり。
俺だってたまにはいーかな〜なんて葵さんの反応をにまにまして作るソレ。
「俺ってば頭いーじゃん」
まあ、もともとはファンの子からもらったものだけど。
でも、使わない手はないよね、って。
俺にくれたのが運のつき。
「じゃーん」
麗スペシャルカクテル完成〜〜なんてるんるん気分で葵さんの前に。
「……何その物体」
見た目あんまいい色じゃないからわかるけど、その怪しいもの見るような目つきは何。
いいじゃん別に。
「これねー」
チョコリキュールなんだよ?と言って一口だけ口に含んでちゅ、っと。
我ながらナイス案!と。
もちろんちゃんと悩殺すべく、シャツははだけたままで。
まあ恥ずかしいから下もちゃんとはいてるけど。
「……」
あれ?
何か葵さんにしちゃぽかんとしてびっくりしたぞ、みたいな表情。
葵さんもこんな表情できるんだ、なんてこっちもびっくり。
「葵さん?」
恐る恐る声をかければぐいっと。
座ってる葵さんの膝の上にすとんと向き合う形で座らせられる。
「……まさか麗がそんな事するとは思わやんかった」
心底びっくりしたーと言いながらくい、っと頭を引き寄せられ、今度は葵さんからの口付け。
さっきのリキュールの味が残っててほんのり甘い味。
くちゅ、っと響く音と、ゆっくりと離れていく唇。
「……葵さん……」
そして気づく違和感。
「ぁー……」
もう一回シよか?なんてばつが悪そうに笑われて。
俺に当たるナニか。
「さっきしたばっかじゃん」
クスクス笑って、葵さんの頬を両手で包み込んで自分から口付けた。
End
〜あとがき〜
はーい、葵麗バージョンのバレンタイン(笑)
二人とも結構どうでもよさそうだし、こんな普通な感じで。
んで友達が麗にチョコリキュールを送ってたのを思い出して(ぇ)
そんな友達の行動すらも萌えの一環です!!
わしって最低!
でもいいよな!
そんな友達(身内)は立派な葵麗なわしの身内唯一のガゼ同人葵麗派だからな(ぇ)
葉月透夜