仕事を終え、行く先は玲汰の家。

大量の酒とつまみを買い込みメンバーは葵抜きの四人。

いわずと知れたメンバー内恋愛。

玲汰は流鬼と。

麗は戒と。

そう言う仲だった。






The Hallucination






「ちょっと戒くんも玲汰も飲みすぎじゃない?」

床に転がる空き瓶と缶の残骸達。

そして明らかに出来上がってます、な二人。

流鬼といえば、ちびちびと呑んでるのか頬をピンクに染めつつもまだ大丈夫そうだった。

一人まだ酔えてないのは麗。

呑んではいるが、このメンバーの中では比較的酒に強いと自負しているだけあって、その思考回路はいつもより少しだけオープンなだけであった。

「ちょっと、戒くんこの手何?」

さっきからベタベタと腰に手を回してくっついてくる物体は、犬のようで。

何度はがしてもはがしてもくっついてくるので、諦めてそのままにしておいた。

旗から見たら明らかにバカップルそのもので。

そんな二人に当てられたのか、気付けば玲汰が流鬼の身体を引き寄せ脚の間に入れていた。

「れいちゃん達めちゃくちゃらぶらぶだね〜」

そんな二人をみてくすくすと戒が笑う。

そう言う戒と麗だって十分にくっついていて、気付けばその手は麗の服の裾から中に入ってる当たり、立派だろが、と玲汰が口端だけ上げてにやにやとする。

「そういや最近してねーなぁ」

「…そういえば最近シてないねー」

玲汰との戒の声がはもったのは言うまでもない。

「ちょっ!!戒くん、、、玲汰たちいるし……!」

さっきまでウエスト当たりを撫でていた指先が不意に胸元まできて慌ててその姿を引き剥がそうとする麗。

しかし細身だが、ドラム、と言うポジション的にかなりがっちりとしてる戒の身体はびくともせず、その抵抗がむしろ戒を煽るだけのものなのを本人だけが知らなかった。

「平気だって、あっちもほら?」

見てよ、と顎で指図され見てみれば、確かに玲汰の上にしっかりと乗って口付けを迫ってる流鬼の姿があった。

そんな二人を見てしまったせいで。

「あれ?麗ってば他人の見て興奮しちゃった?」

そんな戒の声も明らかに熱が篭っていて、耳元で囁かれればぞくっと背中に走る何か。

そして下腹部に集まり始まるソレ。

「まだ何もしてないのに、こんなになってるし」

一度昂ぶり始めた身体は留まることを知らずにダイレクトに熱を生み始め、戒の手が布地越しに触れるだけでどくどくと脈打つのがわかる。

「戒……」

すでに肩で息を始めてる麗。

その姿は艶やかそのもので。

濡れた瞳。

濡れた唇。

全てが扇情的だった。









「っっ……」

戒の指先が素肌をすべるたびに麗の息を呑むような吐息が漏れる。

少し距離を置いた向こうでは玲汰の上ですでに下だけ器用に脱がされ玲汰の身体を跨るようにされ愛撫されてる流鬼の姿。

その両手は口元にあり、時折漏れる濡れた声に聞いてる麗も高揚してくる。

「いつもは聞かせてくれんのに、今日はあいつらいっから我慢なんだ?」

流鬼ってばそれ煽るだけだべ、といつもより低い声が室内に響き、BGMとしては最高のものだった。

「上に乗っといてそりゃねーべ?」

もっといつもみたく、いつも以上に啼けよ、と玲汰の指先はルキ自身に絡み、先端を強く引っかく。

すでに堅さを持ち始めていたソレはその玲汰の刺激にぴん、っと天井に向き、早くも蜜が溢れ始めていた。

指先が動くたびに、流鬼の口端からは我慢出来ずに漏れる嬌声。

我慢してるそれは実に官能的に玲汰の心をくすぐる。

「おら、声出せって言ってんだろ?」

んな、お仕置きされてえのかよ?とがり、っと敏感なそれに爪を立てられる。

「っあ!!!」

その瞬間甲高い流鬼の声。

「そうそう、最初っから素直にそうしときゃよかったんだって」

そのまま玲汰の腕が宙を舞ったかと思ったら流鬼の頭は玲汰の口元に引き寄せられ、部屋に舌先の絡み合う音と濡れた音が響いた。

「うっわー。。。れいちゃんってば」

凄いね、麗もいじめられたい?なんていつもの天使のような微笑でそんな事を言われる。

他人のみて興奮してるのはそっちでしょ、的な戒の指の動きに眩暈を覚える。

「っッぁ……」

戒の指先は執拗に麗の胸元をいじり、その中心で奮え始めている突起を押しつぶしたり、引っ張ったりとする。

そのたびに麗の身体は戒の下で面白いように跳ね、もはや声は我慢する事すら出来ずにひっきりなしに漏れていた。

「麗と玲汰って本当幼馴染だよねえ」

くすくすと耳元にかかる戒の吐息ですら感じてしまい、身体の奥底から熱を無理やり上げられるような感覚に麗はいやいやと首を横に振る。

そして玲汰、と言う名前に忘れかけていたここには自分達以外にも人がいることを思い出させられる。

濡れてる音は自分だけでなく、玲汰と流鬼からのものもあり。

その異常な光景に確かに興奮している。

「すっごい…胸だけでいけちゃいそうだね、今日の麗」

戒の下に組み敷かれている麗の身体はその言葉通り、ひくひくと痙攣しているかのように震え、戒の上着の裾をきつく握り締めていた。

「馬鹿っ……」

限界まで張り詰めた麗自身はパンツの中で苦しそうなまでに成長している。

苦しいはずなのに、ソレが妙に快感で、麗の身体の昂ぶりはさらに増す一方だった。

「麗ってば、ここすっごいきつそうだけど」

結構それも快感なんじゃない?なんて図星な事を耳元で囁かれるだけで、正直に震える身体が、いい加減戒にならされちゃったな、なんて思う麗。

「……戒に、、触られ、……から、だよ」

だから煽るように舌先をちらつかせじっと見つめれば、ごくんと息を飲み込む戒の姿。

煽られるのが好きな事位長い付き合いだし知っている。

自分も嫌いじゃないことを。

だから戒の前では淫乱になれる。




「で……なんで、これは俺のこんな姿みてもこんななんだよ」

あれから数十分。

滅多にしてあげない事をしてあげた。

そう

世間ではフェラチオと呼ばれるそれ。

「……興奮はしてんだけどね?」

いっくらどんだけ頑張ってもソレは反応を示すどころか、どんどん萎えて。

「お酒、呑みすぎのせいかな?」

へら、っと笑うその顔がムカツク。

何をしても、どんな手を使ってもうんともすんともしないそれに自分自身の身体の火照りも急激に冷めていくような感覚に麗はイライラする。

そんな時だった。




「いってーーーー!!」

「玲汰最低っっ!!!」

「おま、噛む事ねえべ?俺の大事な息子さん!」

一生使いもんになんなくなったらどーすんべ!なんて大きな喧嘩するような声。

「んで勃たねーんだよ!このインポっ」

「イっっ!?んな、たまたまじゃねーかよ!酒の呑みすぎで勃たなくなる事なんてよくある話しだべ!?」

そんな時だった。

「俺、流鬼とあっちで寝るわ」

バイバイ戒。なんて冷たく言いながらすくっと戒の足元から立ち上がり、中指を立てて思いっきりベロを出す。

「流鬼、戒も使いもんならないみたいだし、ベットいこ」

「マジ玲汰最低」






その夜、戒と玲汰は愛しい人にベットには入れてもらえず、悲しく床で寝たとか。






END




〜あとがき〜


玲流&戒麗で裏ギャグを

そんなキリリクにマジ悩んだわしです。

流玲サイトで玲流・・・(笑)

いや、好物ですけどね?ぇ

ちゅう事で、でもなんだか玲流はなかなか抵抗があるのか、麗サイドがメインになってしまいました。すみません。

そして久々に打った小説ですな(でも一週間ぶりって話し)

これは9900番踏んで頂いた紅音さまへ

サイト遊びにいかせにもらいますね?


葉月透夜