久々に麗と二人の仕事。
別にコイツが嫌いとかそう言うわけでもないけど、同じ湘南幼馴染だったらやっぱり玲汰のが一緒にいて嬉しい存在。
まあ、アイツは今ごろ葵さんと仕事してるわけで、俺は俺でちゃんとコイツと仕事こなしてまあひと段落。
本当コイツってすげえマイペースでよく皆キレねえな、とかマジいつも思う。
「ねー流鬼―」
今日ってこの後何も仕事ないよねー?なんて俺に聞きながらゆっくりと支度してるコイツが言いたい意図がいまいちつかめない。
言いたい事があるならはっきりズバっと男らしく言えと。
「うっさん何か用事あんの?」
別に俺何もねえから帰るだけだけど、なんて言いながらジャケットに袖を通す。
別に仕事が終わればこの場所に用はない。
「じゃー、俺帰るわ」
じゃ、と手をひらひらと上げた瞬間ばし、、っとありえない力で腕を掴まれる。
振り向けば目の前に麗の胸板。
見上げる角度がムカつくけどまあ、仕方がない。
「うっさんー?一体どうしたいわけ」
ったくよー、と苦笑いしながら笑ってやると、相手もそれにつられてふにゃっと。
ああ、葵さんがよくコイツのこういう顔好きって言ってるやつだな、なんて他人事な感覚。
まあ、この能天気な顔は周りの意欲すら削げさせる位の威力を発揮するもんだし。
「ぁー……俺ねー」
そして語尾を延ばして話すこいつの癖。
テンポよく言えよ、といいたいがぐっとこらえて我慢我慢。
そんな俺の我慢の末に聞けた言葉はうちに遊びに来たい、だった。




「あ、そこらへん散らかってっけど、適当に座ってろよ」
最近は玲汰んちにずっと入りびたりだったから滅多に帰ってきてなかった我が家。
案の定そのまま放ったままの本だの服だのが床に落ちてたりと、散々なもので。
いつも玲汰が結構こまめに掃除とかしてくれたり服たたんでくれてんだなーって。
「ぁー……ろくなもんねぇし」
冷蔵庫をあけてからがっくりして。
中に酒しか入ってないってのが誤算だった。
まあ、考えてみれば最後にうちに入ったの2、3週間前だし。
「コレしかねーけどいいか?」
一応聞きながらも、その甘いカクテルの缶をひょいと手渡す。
なんかよくわかんねえけど、俺んちに来たいってからには人に聞かれたくないような相談とか、まあ何かがあるわけだろうとふんで。
ベットに寄りかかりながら床に座る麗の直ぐ隣に俺はベットの上に腰掛ける。
「で、何」
プシュと室内に響くプルトップを開ける音。
まあ、最近だったらコレくらいならそんなに酔う事もないし、一緒にいるのも麗だし、と。
一気に喉に流し込み、一日の疲れを癒す。
どーせくだらねえ事だと思ってて絶句。
「は……?」
一瞬どころか一生耳を疑いたくなった麗の相談内容。
「だから俺にフェラの仕方教えて!!」
「……ハイ?」
「だからー……フェラの仕方教えてって頼んでんの」
俺ちゃんとお願いしてるじゃん、なんて言われても、はいそうですとすんなり受け止めるにはかなりのグレードの高い難問。
「そんなの葵さんに直接言えよ」
第一なんでそれを俺にお願いすんだ、とため息交じりに言えばがし、っと股の間に身体が入る。
「……うっさん、だからそーゆー事は恋人とするもんであってだなー」
俺には玲汰、うっさんには葵さんがいるだろ?と何とか説得しようにもどうにも動かないこの物体。
「だって、俺だって葵さんの事気持ちよくしたいのに」
最近なかなかさせてくんないし、俺ってやっぱり下手なのかな、なんてブツブツ言ってる麗を見て思わず以前葵さんが言ってた事を思い出してしまう。
「ぁー…」
そしてグルグルと葵さんの言葉が頭を回る。
そんなため息に近い声に、驚いたような顔してがっしりと腰を掴まれる。
「ぁって何!!あって!!!!」
一体何を葵さんから聞いてんのーーー!!とゆさゆさ揺らされるもそんなんじゃ会話も出来ないし、案の定口からはあー、、だのうーだの。
「だからあ、って何なのさ」
ゆらゆら揺れる身体に麗の懸命な声。
何を言ってももはや手遅れだろうし、コイツも実際に何を言われてるか知ったらちっとは違うかな、と思って。
「や、だからー、、アレだ、アレ」
でも結局なかなか言い出せない。
「アレって何だよー」
言い出せない俺に、さすがの麗も痺れをきらしてその唇をむに、っと家鴨みたいに突き出している。
ぁ、その顔結構可愛いとか余計な事思ってたらごん、と太ももに衝撃。
「アレって何」
むっとしてる様子で、俺の太ももを容赦なく叩いたらしい。
それにはさすがの俺も少しはむっとして。
「だからー、うっさんが下手だって事じゃねえの」
あっさり言ってしまった瞬間の麗の見開かれた瞳と、え、と小さく漏れた声。
そして見る見るうちにしぼんでく麗の表情。

「ぁ、、、や……冗談だって!!」
んな冗談本気で受け止めんなよ!!と言うも時既に遅く、うる、っと何故か潤んでる麗に下から見つめられる。
「…うっさん?」
ちょっと心配になりその頭を撫でようとした瞬間。

俺は死ぬほど
後悔した。




「だーーー!!お前ありえねえし!」
どーしたらそんな考えになんだよ!!と叫べどもすでに手遅れ。
「いいじゃん!!ちょっと位教えてくれたって!!」
俺の事助けると思ってお願い!!なんて本気で真剣な顔されても内容がマジありえねえし!
「教えるって何教えんだよ!」
第一そんなの本当にセックスん時にお互いが気持ちよくなるための行為であって、人から教わるとかそう言うもんじゃねえし!
「ケチっっ!!」
流鬼なんてもう玲汰と付き合う資格ない!!なんてありえない逆キレ。
まるで子供みたいな癇癪おこして正直本気でありえない。
「……お前さー、葵さんに教えてもらうのが一番だと思うぞ?俺は」
だって普通そうだろ?なんて言っても聞く耳持たず。
「だって葵さんとそう言う話してて、玲汰と付き合ってる流鬼以外俺頼れないし」
流鬼のチンコだったら舐められそうだし、なんて開いた口が塞がらない発言。
こいつの頭ん中は葵さん一色なくせして葵さんの事考えてねぇんじゃねーのか、と頭を疑ってしまう。
「俺だって葵さんのこと気持ちよくしてーの!!なのにそれが出来ないからこうして頭下げてんじゃん!」
玲汰に教えたみたいに俺にも教えてよ!なんて今にも泣きそうな顔して言われても俺にとっちゃ全然ときめく要素は全くなし。
むしろ葵さん大変だなー位で。
ちゅうか俺玲汰に教えた事なんて一回もねーし。
アイツのアレは天性の素質だし。
「……お前、玲汰にもそうやって教えてもらったんじゃねーのか」
全く葵さんも大変だよな、と思いつつ俺は諦めて麗に付き合う事にした。




はあ、とため息ついて取り出したのは部屋にころがってたマイク。
まあ、何かの代用って事で麗の目の前に出せばぶんぶんぶんと頭を振られる。
「葵さんのそんなにおっきくないし、第一そんなの銜えたら顎外れる!!」
……そりゃそーだわな。
こんなにでっかかいヤツがいたらお目にかかりたい。
「仕方ねーな」
俺は浮気はしねーから指で教えてやるよ、とため息交じり。
「指……?」
案の定きょとんとした麗。
その顔はそれで可愛いけど、コイツまず色気ねーしな、なんて。
葵さんもソコは否定はしないからきっと色気より可愛い、なんだろ?と思ったらまずこいつに色気を伝授。
「じゃー、とりあえずうっさんの一番の武器ったら何だ」
「俺の武器?ぇ−・・・…」
必死で考えてるのが本気でアホくさくてとっとと唇、と。
あっさり答えを言ってやればあー!と納得してうんうん、と。
「じゃあ、まずソレを有効に使わねー手はねーだろ?」
始める前に自分の唇舐めて濡らしてみろよ、と顎で指図しながら麗に教えるように自らの唇を舌でゆっくりとなぞる。
「ぁ……」
そんな俺を見て何を思ったか微かに頬をピンクに染め顔を反らす麗。
「お前馬鹿か」
照れてどーすんだよ、照れて。お前がやんねーで、と本気でため息。
葵さんよくコイツに欲情すんな、と本気で他人の情事の心配。
やる気がそげようとした時に、麗がゆっくりと俺のさっきのを真似るように舌で唇を濡らしてく。
唾液でゆっくりと型取られてく唇は、さっきまでの麗と違ってぞく、っとするほどに一気にその雰囲気を変えていく。
「やりゃー出来んじゃん」
葵さんが、麗もベットん中じゃ違うって言ってたのがコレか?なんて。
厚ぼったい唇が怪しく光り、そこだけが卑猥な象徴になる。
「じゃあ、俺の指、葵さんのだと思って舐めてみろよ」
す、っと目の前に座り込んでる麗の顔の前に右手を差し出す。
一瞬躊躇った後、人差し指と中指を同時にちゅ、っと。
まあ、出だしはいっかな、程度で。
「じゃあ、そのままそれ銜えて」
言われるがままに俺の指をずる、っと口腔内に収め、そしてどうしていいのかわからずちゅくちゅくと舌を絡められる。
「……もっと舌っちゅうか、口全部使って舐めろって」
言うも全然イケてない。
くちゅくちゅと音はするも、全然これじゃ葵さんも気持ちよくはなれねーよなーとちょっとした哀れみ。
「いつもこんな感じ?」
自分では何も動かずに苦笑いしながら聞けば、うんうんと立てにふられる。
「うっさん〜、あんま銜えたまんまそれは痛いと思うぜ?」
ったく冗談よせよ、と指をくいっと動かし麗の上顎を擦る。玲汰結構ここ好きだよな、なんて麗の口ん中に指突っ込みながら恋人を思い出す。玲汰にやってもらってる時を思い出しながら指をくちゅ、とこっちから動かせば麗の肩が震えてるのを見て。
「……もしかして口ん中感じる?」
言いながらそのままくちゅくちゅと指を動かし上顎を擦りながら器用に麗の舌先にも指を自ら絡めていく。
「……っっぁ…」
びく、と麗の身体がゆれ、それと共に漏れる声。
「ぁー……麗」
身を少しだけ屈めて技と耳元で低く名前を囁けば、さらにひく、と反応を示す身体。
「……麗、ココに葵さんの引っかかるトコ擦るように顎動かしてみろよ」
ココ、と言いながら指先で麗が反応を示す所を擦り、教えながら囁き誘導。
多分そのポイントがよかったのか、だんだん麗の顎のすべりが上手になり、麗の口から漏れる声も結構なポイントの高さ。
そしてそれに伴い濡れた音が室内に響き始める。
「そーそー、上手じゃん」
そのまま喉奥て締め付けるようにして、そうそうそうと
褒めてやるように囁けば、ん、と漏れる吐息。
じょじょにべたべたに濡れてく自分の手と、そして麗の顎から伝い落ち始めた唾液。
「……」
これだったら充分に上達したって言うんじゃねえの?って位の変わりよう。
濡れた皮膚も
濡れた音も
濡れてく顎も
濡れてく床も
「……充分合格点だな」
教えたかいがあったとばかりにあいてる手の指先で麗の顎を伝う唾液を拭う。
「っっっ……!!」
びく、っとしてとっさに俺の指を離してぱっと、顔を上げる麗の目は完璧に色を含んだもので。
「これだったら充分に葵さんも満足出来るって」
にぃっと口端だけが上がる感覚を味わいながら、俺は麗の唾液で濡れた指を銜えた。







「んっっ…」
久々に少しだけゆっくり出来るという事で、ソファーで抱き合うようにしながら口付け。
麗のふっくらとした唇の感触は極上の甘い蜜で出来てるかのよう。
「葵さん…」
ゆっくりと唇を離しながら名残おしくちゅくちゅくと啄ばめばゆっくりとまわされる腕と共に、囁かれる。
麗からこれだけ積極的になる事は珍しく、今までにない事に少し戸惑いながらもそのまま唇だけでなく顔中にキスを降らせる。
「ちょ…葵さんくすぐったいよ」
肩をすくませながらも自分からも俺に口付けてくるのがとても魅力的で腰を引き寄せながら今度は少し眺めに口付け。
舌先でゆっくりと相手の唇をなぞり、するっと差し入れれば待ってたかのように絡んでくる舌先に気持ちがよくなる。
ねっとりと絡みとりながら歯列をなぞり、手を顎にそえ、上に向けさせながら丹念に愛撫していく。
「っっ…んっ……ふっぁ…」
くちゅくちゅと音がするたびに自分だけでなく相手も熱も高ぶってくるのがわかる。
互いの荒くなる呼吸の濡れた音。
「ん……葵、さん」
下唇を数回甘噛しながら唇を離せば、すっかり艶を含んだ視線を向けられる。
「なん?急にその気になったん?」
くすくすしながら腰を引き寄せながらす、っとシャツの裾から指先を滑らせる。
シャツの下はすぐに素肌で、指先に感じる暖かさに笑みがこぼれる。
「ぁ…まっ…」
今日は違うの、、とふるふると首をふられて動きを止める。
「どーしたんよ、今度は急にしたなくなったん?」
マイペースすぎやよ、と思いつつも臍曲げられても後が面倒だから、とす、っと手を退ける。
そこで自分が勘違いしてた事に気付く。
「違うの、今日は俺が葵さんの事気持ちよくしたいの」
だから、さ…なんて言われて座ってる俺の脚の間に納まる身体。
これはいわゆるアレですか。
フェラってヤツですか。
「……麗?無理しやんと」
別に麗にして欲しいって言わやんし、なんて言いつつその頭をふわっと撫でる。
撫でながら巧くいつもみたいに誘導すればいいか、と。
「別にそんな事しやんと麗ん事好きなのは変わらんし」
平気やよ?なんて言っても首をフルフルふられる。
「……」
正直麗のフェラへたくそだしあんまり気乗りしない、なんて口には出来ない。
でも、出来ればやらないに越したことはない。
だって麗ん中の方がよっぽど気持ちいいし。
「……ちょっと葵さん?」
急に黙ったのに不思議がって顔を覗かれて。
「ャ……別になんもない」
そんなにしたい、って言うんやったらシて?と言って自分からベルトのバックルに手をかける。
パチン、と外し自らくつろげようとした所で、麗の手が俺の手を静止する。
「俺がする」
ゆっくりあげられた麗の顔。
「葵さんのこと気持ちよくしたい」
言いながら麗の舌先が唇をすべり、そこが濡れていくのに視線が集中する。
ごくん、と自分の喉が鳴る。
「俺ね、葵さんに気持ちよくなってもらいたいの」
「麗……?」
コイツこないに色っぽい表情するヤツやったっけ?と。
そしてゆっくりと顔を下ろされる。
丁寧に自身を取り出され、まだ柔らかいそこにちゅ、っと軽く口付けられる。
「ん…」
そのちょっとした刺激にぶる、っとするも、いつものようにこの後はあまり感じないんやろな、と。
麗の髪の毛を梳きながらなんとなくぼんやり。
ふと目に映る灰皿。
さすがに煙草はあかんやろ、と思いつつも手が伸びる。
「ちょっと、葵さん?」
いくらなんでもそれショックだよー、、と言われつつもカチリと。
「俺が煙草やめる位気持よくしてや?」
ニコチンを肺に広めた後にふぅ、と吐き出す。
麗の髪の毛を弄りながらジジジと吸うたびに火種が動く。
「……葵さん絶対俺の事下手って思ってるし」
俺だってたまにはやるんだからね、といいながらちゅる、っと先端を吸われたと思ったら、そのまま口腔内に銜え込まれる。
いつもだったらここでつたない動きで顎が動くわけだけど、しょっぱなから舌先使って全体を舐められる。
そしてカリの部分を擦られるようにされながらディープストロークされ、いつもと違った感覚。
ちゅうか巧い。
俺あれから全然麗にやらせてないってのに、これはどう言う事やの。
「っっ……」
気を抜くともってかれそになる感覚に焦る。
「……葵さん、、」
煙草落ちる、と上目使いで見つめられて。
ありえん。
麗がこないに上手やのって。
「っっ……」
考えてる暇もなく、手に持つ煙草から灰がポトリと落ちる。
「んん……きもひ?」
唾液と俺のが口端から溢れてきてる麗の口元が予想以上に卑猥で。
俺の視覚を刺激する。
「っっ……ぁ…」
思わず漏れた声にヤバいと思って煙草を灰皿に。
そのまま扱かれるようにする麗の口淫に俺は初めて麗の口で達った。




「はぁはぁ…」
麗の口ん中に欲を吐き出した後、気付けば目の前ににこにこした麗の顔。
一瞬自分がどうなったのかわからず、じっと見つめてしまう。
「どう?俺上手になった?」
そしてそんな俺に本当に無邪気な笑み。
ってちょっと待て。
「上手になったって?」
「うん、俺練習したし」
…俺今なんか凄い事聞いた気がするんやけど。
練習とかなんとか…。
ありえんやろソレ!!
「練習って…」
俺以外で練習って事やよな!?
「そう。流鬼に協力してもら……ぁ」
「……流鬼なー……」
よりにもよって流鬼と浮気したわけなんかい。
「流鬼―…へー…ほー…」
無償に腹が立つ。
それも麗ではなく、あのくそチビに。
ありえへんやろ!俺の可愛い麗に何しとんの!
「わーーー!!葵さん!!待って!!」
ちょっと待って!!と言う麗の声なんぞ遥か彼方。
行く先はもちろん玲汰の家だった。




ピンポンピンポンピンポン!!!
けたたましくチャイムが鳴るとかどーとか問題ない。
バイク飛ばして道路に捨てて本気で頭にきてて、とにかく出てこないからドアもガンガンと殴る。
「流鬼――!!ここにいるのわかってんやから出て…」
言い終わる前に、実に迷惑そうな顔した玲汰の姿。
「玲汰、中に流鬼いるだろ」
ちょっと、失礼、と玲汰すら無視。ズカズカと中に入り込み、ソファーでつろぐ流鬼を発見。
「ぁー?葵さんどーし…」
「お前ふざけんのも大概にしよや」
ぐい、っと胸倉を掴み無理やり力技で立たせて上から見下ろす。
この時俺は本気で頭にきてたから。
ありえない位きてたし。
問答無用でそのまま

ガッシャーン!!

「っっっってーーー!!」
いきなり何すんだよ!と怒鳴る流鬼の上に跨りそのまま顔に一発。
「何で麗に手ぇ出したん!!」
ふざけんな、ともう一発殴ろうとしたトコで後ろから腕を止められ。
「誰!?」
ふ、っと振り返れば必死な形相な麗と玲汰の手。
「ちょっと葵さん!!勘違いだからソレ!!」
「勘違いって何が!現に麗は流鬼と浮気したからあんなんやったんだろ?!」
もうそばに玲汰がいようと関係なく大人気なく怒鳴る。
「だから!!」
もー人の話聞いてよ!とわめく麗の声がとにかく煩い。
俺はとにかく流鬼を殴らんと気がすまない。
だから離せ、と言う事にしたからありえないほどの低い声。
「……てめーら本気で頭きた」
痴話喧嘩は外でやれ!!!!!!とさすがボーカルの声量で怒鳴られる。
「第一麗がフェラがへたくそだから教えてくれって言ってきて教えただけじゃねーか!!それも俺は一切手出してねえし、指でしか教えてねえよ!第一麗は前にも玲汰に同じように迫って、玲汰もアホだから実技で教えてるし、つーか本気でそんなの葵に直接聞けって言ったのに聞かなかったのは麗だぜ!?なのに俺がなんで殴られなきゃ何ねーんだよ!!俺だって玲汰以外のなんてしらねえし、第一玲汰以外じゃダメだしてめえらもううちから出てけーー!!」
そのままどん、と脚で蹴られ上からどかされたあげくあっさりと部屋から閉め出し。
ちゅうかさすがボーカリスト。
ブレスなしで一気に言い切った。


「……麗、今のほんま?」
「…うん」
「…帰ろか」
「うん…」


END


〜その後〜

「流鬼、生きてっか?」
「……マジあいつぶっ殺す」
「…すげえ腫れてるな」
「ありえねえしあの家鴨」
「……まあ、もう忘れろって」
「……今のちゅうもう一回」
「やだべ」
「ぇー……もう一回してくれたら忘れる」
「……仕方ねーな……ちゅっ」
「玲汰―――!!」
「だー!!盛るな馬鹿っっ!!」
「無理!!頂きます!!」


終わり。


〜あとがき〜

ギャグネタで、ギャグノリで。
テーマは麗のフェラをお流鬼先生がご指導。
実はこの後葵麗のエッチも流玲のエッチも入れたかったんですが、ページの都合で削除です!それではお流鬼先生の指に異様に萌えてくれたS嬢に。