麗×玲
「うっさん〜。誕生日おめでとう」
何気ない0:00分のメール。
それは幼馴染からのものであって。
同時に一緒にいない寂しさを募らせた。
BALLOON
ためしにメールを返信してみる。
『今どこにいるんだよ』と。
案の定メールは帰ってこない
いつだって、アイツは一緒にいるようで
全然一緒にいない。
きっとこのメールだって暇つぶしのものなんだろ、と。
いつだって玲汰は俺じゃない。
どんなときだって玲汰の口からは色んな人の話しを聞いてきた。
それでも良かった。
でも最近は
ちょっと嫌。
どうあがいてもつかめない心のために、俺は一生友達でいい、と。
〜〜〜♪
聞きなれない携帯からの着信音。
それは玲汰のみに指定された音。
慌てて出る。
「あ、、、もしもし」
あー。高嶋?今マンションの下にいんだけど、開けろよ。なんていつもの口調。
へ?と考える前に、ピンポン、と。
「来てやったぜ?ほれ」
扉をあけるとそこにはにっこりと笑顔をたたえる君と、大好きなシャンパン。
「どーせ寂しい夜っしょ?呑みあかそうぜ、久々に」
そして耳元で囁かれる言葉。
「 」
「・・・ぇ!?マジ!?それ・・・」
「冗談じゃ言わねえ」
ぽす、っと顔に軽く拳が入る。
俺は一生のプレゼントをコイツからもらった。
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