〜注意!!〜


これは中編です。

まあ、前編よんでなくてもいけます。

葵麗→流冷

そんな感じで裏があります。

まあ、どっちかのカップリングが苦手な方は適当に飛ばして下さい。




「ちょっ!葵さんっっ」


顔は笑ってはいるが、絶対に怒っていると思われる葵に引きずられていった先は寝室。


それも自分のではなく、玲汰達の。


「………何やの?」


低く響く声。


その一言で、確実に葵が怒っているのがわかる。


それほどまでに、低く怒りを含んだ声だった。


「なんで俺から逃げたの」


それは悲鳴ともとれた。






「発情期」 中編






「っっ………葵っ」


必死で上に覆い被さる男をどけようと両手で抵抗する。


しかしびくともすることなく葵の身体は動かない。


どこからこの力が出てくるのか。


身体の大きさだけでいったら明らかに麗の方がまさっているのに。


「麗、うるさい」


何とか逃げようとする麗の耳元でそう囁き、葵は舌先を耳の中に尖らせねじ込む。


そしてくちゃくちゃと音をたて舐めあげる。


そうすれば、葵の身体の下にある身体はびくっとふるえ、力が抜けた。


「あんま暴れっと、酷くしちゃうよ?」


理由も言わずに逃げたん結構怒ってんやよ、と。


その表情は滅多にみない葵の怒った顔で。


その表情を見た麗は息を飲み言葉を失う。


「……何か俺に言う事あるでしょ?」


葵は今にでもこのまま犯してしまいそうなのをぐっと堪えて、麗の言葉を待つ。


理由もなく逃げるわけがないから。


「…………逃げてごめん」


それはぼそっと消えそうな大きさだった。


「っ……ぁっ」


理由をしゃべろうにも葵の舌先が首筋から鎖骨へと流れ、身体はその刺激を敏感に拾いあげてしまい、口からは意味もない嬌声だけが上がる。


「麗……」


そんな麗の反応を上目使いで見つめながら、葵は鎖骨の上をきつく吸い痕を残す。


手は器用に麗のシャツをたくし上げ胸の飾りを親指でぐり、っと弄る。


「ッ……」


「……何で今日黙って玲汰んトコ来たんよ?」


手の動きは止めないまま麗に聞いてみる。


時折摘み指先で引っ掻くようにしてあげれば、麗の腰はぴくんと跳ねる。
もちろん直ぐに言わせる気もないし、ちょっといつもより焦らすつもりだから弱いトコを狙って愛撫してあげれば、直ぐに麗の身体は熱くなっていった。


「聞いてあげるから、言って」


くすくすしながら顔をずらし、突起に舌先を這わせる。
弄っていなかった方もすでに硬くなり勃ちあがりはじめている。
ちゅくちゅくと音をたててわざと見えるように舌先だけでそこを弄る。


「麗……」


名前を囁きながらふう、っと息を吹きかける。
麗が息を呑むのを感じてどうにもこうにもにやけてしまう。


「っ、、、、んん……」


とにかく話しがしたくて何かを言いたい麗。


でもその言葉はことごとく葵から与えられる動きによって遮られてしまう。


「っっ・・・・」


こうして葵の下になることにもだいぶ慣れてきたけど、一つだけなれない事。


自分の口から出る


濡れた声。


「麗〜?」


声、聞かせろや、と低く囁かれるだけでひくつく身体。

「あ、、、おい・・・」


もはや身体は葵のなすがままに腰を跳ねさせ麗はシーツを握りしめる。
漏れる声を殺すために顔を背ければ、その枕からはいつもと違う煙草の匂いと流鬼の香水の匂い。


「っ・・・・!!」


そこがいつもと違うところで、すぐ隣には流鬼たちが居る、という事実が麗の身体をさらに熱くさせた。


「……麗ってば見られると感じてまうん?」


そんな麗の反応をすかさず察して胸の突起を口に含んだままそう告げる葵。

もちろん麗からの反論はないが、羞恥に真っ赤な顔している麗は想像の範囲内。


ぎり、っときつく胸の突起をつまみあげればまだ触れてもいない下腹部が大きく跳ね、麗は葵の身体の下で


――――達った。


「先に一人で達っちゃうなんて、、エッチだね、麗は」


まだひくつく麗の身体をひょいと引き寄せればん、と吐息が漏れる。
その唇は飲み込みきれなかった唾液で濡れていて、ひどく官能的だ。


頬をそっと両手で挟み込みじっと見つめれば達した後で視線の合わない麗。


「麗、今なら理由聞いてあげるよ」

そのまま額に軽く唇を押し付ける。

「んっ・・・」

そのかかる息ですら今の麗にとっては刺激的であり、微かに身体が揺れる。

「何かあったから……逃げたんやろ?」

極力優しく聞いてみる。

さっき十分に麗の事をいじったし、これ以上やったらスネて後で大変な思いをするのが目にみえているからだ。

髪の毛を梳きながら覗き込む。

ぴく、っとそのたびに震える麗が可愛い。


「っ・・・ぁおいさん・・・・」

少しだけ掠れた声で麗が口を開く。

「何?」

ぼそぼそっとしゃべる声が聞き取りづらくて耳を寄せる。


「………辛いんだよ」


「は?」
もう一度お願いします、葵さん全然何いってるかわっかりません、と。


「だからー……毎日やってて身体が辛いの」


言いにくそうにしながらその顔はみるみると真っ赤になっていく。


「……ちょっとだけでいいから……」


麗は耳元に顔をもっていき、減らして?と。


小さく消えそうな声で、そう囁かれる。


「……麗」


葵さん願い、と。



恥らう姿はまさしく可愛い、以外の何者でもなく―――



「麗……今のお願いはキた」

「ぇ………!?」

「葵さん、我慢できません」

「ャ……ちょ……んっっ!!」


麗のさっきの姿に触発されたのか元気になってしまった葵はそのまま再び麗の事を押し倒し、手は器用にベルトを片手で外していった。


「っっ・・・」


「麗、ごめん?……さっきのキたんよ」


くちゅりと耳朶を甘噛み、囁くのが開始の合図。


する、っと自身を握りこまれ、どうにもならなくなってしまった麗がいた。



「ぉ。葵さん達マジ始めたし」


あれから自然に横にきた流鬼がその問題の部屋の方を見てぼそっと言う。

確かに中から耳を澄ませば考えられないけど、この濡れた声は幼馴染の声で。


「へー……うっさん、こんな風に鳴くんだ」

下世話に笑う流鬼。


そして癖のように時折舌なめずりするその舌先にドキリとする。


横からはどうにもこうにも隠せないほどにピンクの空間がドアの隙間から漏れてきている。


「……あんま聞いたら可哀想っしょ」


明らかに楽しんでる風の流鬼にちょっとだけ眉を顰め肩をすくめる。
まあ、でもんな事言ってもあんなトコでおっぱじめる二人が悪いよな、と。


「………で、、、流鬼さん、この手は何」


自然と腰に回ってきた流鬼の腕。


本当にごくごく自然で、気付いたときには逃げられない位がっちりと流鬼の腕は回っていた。


「玲汰もうっさんに声、聞かせてやんなよ」


ソファーに二人横に並んだまま、流鬼が耳元で囁き、首筋にちゅ、っと吸い付いてくる。


首は玲汰が弱い所であって、それは玲汰の身体を誰よりも熟知している流鬼だからこそ、狙ったように感じる所だけを的確に刺激していく。


「っっ・・・変態ッ……」


流鬼の指先はそうしてる間にも上着の中に進入してきて、胸元を弄り始める。
探るようにわざと指先を動かされもどかしい。


「その変態が好きなんだろ?」


口端だけ上げてその口角をぺろ、っと嘗める舌先の赤さに玲汰は目を奪われる。


その舌先の赤さは、少しだけ部屋の明かりを絞ったリビングのモノクロさに、一点のアクセントのように見え、凄く卑猥に見えた。


「……うっせえ」


はい、そうですよ、なんて言えるわけもなくふいっと視線をずらす。


そうすれば相変わらず素直じゃねえなあ、、そこが可愛いんだけどな、と呟かれ、顎に手を置かれ、ぐいっと流鬼の方を向かされる。


伏せてた目を流鬼の方に向ければ、そこには明らかに玲汰に欲情している瞳があって。


ああ、俺ってば求められてんだな、と理解する。


だから自分から流鬼の身体を誘うように首に腕を回し、そのまま後ろに倒れた。


「っっ・・・んん・・・」


ソファーの背もたれに片足を乗っけられ、上着はそのままで下だけ脱がされた状態で下腹部には流鬼の頭。


「っっ……ぁッ・・・」


ぴちゃ、っと水音が部屋に響く。


昔はよくされてたけど、最近はあまりされる事のなかったその行為。


むしろ自分がする方、しろといわれる事のが多くて。


だから敏感に身体は快楽を拾いつま先をぴくぴくと跳ねさせる。


「玲汰のココ、もう零れてきそうじゃん」


ぐり、っと先端を指先で弄られればびりびりと電気が走るように快楽が身体を駆けて、内股に力が入り、背中を反らせる。


「してやんの……久々だよな」


明らかにわかってる風にくすくすしながらちゅ、っと先端にくちづけられる。

それだけで自身はぴくっと振るえ、先端からは早くも蜜を零し始める。
流鬼が触ってる、その事実だけで身体は昂ぶりを覚える。


「まあ、天国いっちゃおうぜ」


そう言われ口腔内に全て納められ一気に高みに導かれた。


「ひゃっっ……流…っっ」


予想外に流鬼の口腔内ではじけてしまい、まだ敏感な身体。
流鬼が内股にちゅ、っと口づけるだけで一旦は弾けたはずの自身に熱が集まり始める。


「……ものたりねえ?」


玲汰の反応に楽しくなる。


自覚はないし、本人は激しく嫌がるけど、最近の玲汰は後ろを使う事にすっかり慣れさせられ、おまけに随分気持ちよさそうな声を出すようになった。


「玲汰、コッチ好きだしな」


わざと言いながら指、嘗めてと玲汰の口腔内に指先を含ませる。

いつも使ってるローションも全部寝室にあったりするから今は仕方がない。
少しいつもよりキツいかもしれない。

そして最近してなかったし。


「しっかり唾液からませろよ?痛いの玲汰だからな」


ぴちゃ、っと指先に舌先を絡める玲汰に言いながら口腔内で指先をくいっとまげ、上顎をなぞる。
とたんに上ずった声が玲汰の口端から漏れ、溢れた唾液がつーっと顎を伝う。


「口ん中も感じたり?」


くすくすと意地悪い顔して指を動かしながら、ふ、っと耳元に息を吹きかければ、そのたびに玲汰の腰がぴくぴくとする。


「このままイケそうな位感じてるし」


明らかに反応を示している玲汰自身。


それを膝頭でぐり、っと刺激してあげればぴく、っと動きが止まり、背中を反らす玲汰。


「でも、玲汰だけ楽しむなんて、なあ?」


俺の事も気持ちよくしてもらわなきゃ、とずるっと指先を引き抜く。


「っ・・ん・・・」


思わず指先を追うように舌先をちらつかせる。


「力抜いてろよ?」


入り口を濡れた指先でなぞった後、つぷん、とゆっくりと差し入れる。
ちょっと、キツいかもしんねえな、と締め付けられる感覚を感じて耳元で囁く。


「っ・・・」


まだ一本だからさほど痛みはないだろうが、やっぱり押されるような感覚に玲汰の顔が歪む。
無意識にぎゅ、っと自分のシャツの胸の所をきつく握りしめる姿は見ているだけでこっちの下半身にくる。


内壁に唾液を塗り込むように指先を動かし、なれてきた所を見計らい、指を増やしていく。
そのたびに痛いほどに指先を締め付ける玲汰。


でも、普段流鬼を受け止めているソコが、全然限界でない事を知っているからこそ、少し荒くなる。


「玲汰?指、ちぎれるって」


少し笑いを含みながら指先を中で広げるようにばらばらと動かせば、内壁は絡みつくように蠢く。


「ごめ……」


微かに潤み始めた瞳を向けられれば、それは狙ったようにしか見えなくてごくん、と息を呑む。


「流・・・」


腕を伸ばされ首に回される。


そして耳元で囁かれた。


もういいから、と。


「っっっ!!!」


隣には幼馴染がいる。


そんな異常なTPOに何故か興奮した。


時折聞こえるあっちの濡れた声。

それすら興奮材料で。


「っ・・・きっちい・・・玲汰の中」


久々だしな、と眉間に皺よせながら腰を進める流鬼の表情は、でも苦しいだけではない事がわかる。


「っっっ・・・・」


何かにしがみつきたくて流鬼の背中に回した腕に力が篭る。
ぐぐ、っと内臓全てを押されているような感覚と、


―――痛み。


何度しても、慣れないこの最初の瞬間。


「やっぱいてえ?もうちょい、な……」


力が篭る玲汰を見てふ、っと笑みを零すとぺろっと唇を嘗める。
追いかけるようにしてきた舌先をそのまま絡めとり、唇を合わせながらゆっくりと自身を進める。


一番太い部分を納めてしまえば、後はずるっと簡単だった。


「全部挿いったぜ」


ふっと唇を離しそう言ったのが合図。
そのままゆっくりと腰を揺らし始めた。