反り返った胸に、色づいた突起。
薄闇の中、白い肌にその色づきはエロティックだった。
浅く胸を上下させ、時に不覚、呼吸が止まる玲汰。
「ぁっ・・・んっ、、っ・・・」
上から垂れたベルトが、微妙なタッチで胸の上を掠めるように動く。
それは突起の先端に時折触れ、玲汰を苦しめた。
長い時間視姦され続けた身体はもうどうしようもない事になっている。
その、皮のベルトの端が触れるだけで達きそうになる。
ベルトの先はもどかしく左右の突起に触れては離れていく。
「っ・・・も、、、か、、い・・・」
こんなに身体は高まっているのに、戒はいまだに指一本玲汰には触れてこない。
「何〜?玲ちゃん」
開かせた玲汰の脚の内側をさらに押し広げるようにたち、伸ばした手元からベルトんをゆらゆらと揺らす。
そして戒は愛しそうに玲汰を見つめおろし、そっと笑う。
「っ・・・く・・・」
クルリと弧を描くように突起に触れるベルトの先端に玲汰は身をよじり、腰を浮かす。
外に突き出たつま先は反り返り、苦しげに震えていた。
「言っちゃいなよ玲ちゃんも。僕なんだってするよ?」
「っ・・・ふ・・・ん」
嘘だ、と思う。
口にしたところで、その気があればする、なきゃ泣いてもしないことくらいわかってる。
でも
多分
今は懇願されるのを望んでる。
だから玲汰は震える唇をそっと開いた。
漏れるのは熱い吐息と荒い息だった。
「っ・・・、って」
苦しくてもどかしい。
「何〜?」
クスリと笑う声。
胸元を弄るベルトの切っ先は動きを止めない。
「っ・・・か、、、さわっ・・・て・・・」
「どこに?」
どこか楽しそうな言葉に玲汰はきつく目を閉じる。
完全に遊ばれている。
そんな気がして。
でも苦しくて、
玲汰は全てを投げ出す。
「どこっ・・・でも、、、、ぃ・・・から」
「へ〜・・・じゃあ、此処は?」
ご要望と、あらば、と玲汰はそっと玲汰の足元に腰を落とすと椅子の外に突き出した足元を手にとり、痙攣したようにぴくぴくと振るえる爪先に触る。
指の間に人差し指を差し込んだ。
そのまま、指先で擦るように触れれば、玲汰の脚は膝から大きく跳ね上がる。
「ッ・・んっ!ぁ・・・」
びくびくと震える内股、爪先。
玲汰がどれだけ感じてるかを足首を掴んだ戒の掌が知る。
だから
戒はクスリと笑うと、足の裏を掴んで引き上げ、痙攣する爪先を口元に含んだ。
「んっ・・・ぁ、、、戒っ・・・」
感極まると力が篭る。
戒の手を突き放すように脚をばたつかせるも、戒は難なく掴んだまま、その赤い舌先で自らの唇を舐め、口元に運んだ綺麗な爪先に突き出した舌先を割り込ませた。
「っっ!!!!」
舌先に唾液を乗せながら、わざとらしく音をたてて曲げられてる玲汰の爪先へと。
尖らせた舌先を強引に割り込ませる。
一本一本の指の間に舌先を突き刺してはゆるゆると抜き差しし、唾液を塗り込みながら濡らす。
玲汰の膝は面白いほどに跳ねた。
「や、、め・・・っァ、んんっ!」
無意識にその刺激から逃れようと踵は跳ねるけれども、戒の腕にしっかりと掴まれた脚はどうにもならなくて。
戒は面白がるように喉の奥を鳴らしながら笑い、一通り全部濡らしたつま先をパクリと口腔内に含む。
銜え込まれたのは左足の小指。
戒は唇と舌先で根元に刺激を与えながら小さな爪の先端を口腔内で締め付ける。
しまいには飴のように転がした。
「あっ・・・んん・・・っっ」
無意識に腰が浮き上がる。
爪先からダイレクトに届く甘い痺れ。
痺れは痛く、ピリピリと電気が走るように足を伝わり、腰を振るわせる。
触れられてもいないのに、中心が急激に熱くなる。
それでなくても、見られていただけなのに、
そこは熱くなり始めていたのに。
ピチャ、と濡れた音を立てて爪先を舌の上で転がしていた戒は、無意識だろう玲汰の揺らめきに気づき、目を細めて笑った。
椅子の上で脚を開き、喘ぎながらも仰け反る玲汰の姿。
それは戒を十分に興奮させた。
扇情的で
エロティックで
淫猥だけど
美しい
これが自分のもの、
そう考えるだけで
ゾクゾクした。
「・・・」
戒はそっと口を開き、小指に絡ませていた舌先をゆっくりと移動させていく。
片手で足首を掴み、小指から脚の裏を伝って、窪みで何度か往復させながら、踵、アキレス腱、そして脹脛、へと。
足首を持っていた手は高く掲げられ、肘掛から浮いた玲汰の膝裏へと舌先は移動し、柔らかいその部分にたどり着く。
戒は軽く噛み付くようにその柔らかい部分の皮を口に含み、敏感になってる皮膚に尖らせた舌先をちらつかせた。
「っっ・・・んっっ・・ぁ・・・く・・・や、、」
膝がガクガクと痙攣する。
弾みで浮きそうになるもう一方の足を戒は、片手で肘掛へと押さえつける。
「動いちゃ駄目」
柔らかい太ももに軽く指先を食い込ませ、戒はくく、っと笑う。
玲汰はその一言に動けなくなった。
今の玲汰にできること。
早く戒の酔いが醒める事を願う、それだけだった。
今の戒に常識なんて通じない。
「達けそうだね、玲ちゃん」
膝の裏をちゅる、っと音をたてて舐めていた戒の呟き。
視線がどこを向いているかなんて、見なくても玲汰にはわかる事。
視線だけでまるで、触れられているかのように下腹部が熱くなり熱を持つ。
「っ・・・・」
左足を掲げたまま、右の内股を掴み、押さえ込んでいた戒の手。
それがさらに拡げられるように脚を押し開く。
中心は限界まで開かれ、戒の目に余す所なく晒される。
自然とびくびくと腰が震える。
戒は音を立てずに喉奥で笑い、立ち上がった玲汰の中心を視線で愛撫する。
舌先を膝裏から内股へ移動させ、その柔らかい肉を甘噛みし、吸い上げる。
舌先で嬲る。
「ッぁ・・・んんっ・・・ふっ」
自然と腰が落ちて行くのが玲汰にもわかる。
さっきとは反対に一切触れられなくなった胸の突起が今度は刺激を求めて堅く立ち上がる。
背もたれの後ろで戒められた玲汰の両手は硬く握り合い、じっとりと汗に濡れていた。
「僕の愛撫で達けたら・・・玲ちゃん、ベットに行こう?」
「っ・・・」
貪りつくように内股の柔らかい肉を戒は吸い上げる。
次第に脚ん根元へと近づいては遠のく、の繰り返し。
玲汰自身はそれだけで、張り詰めた。
先端からは先走りの蜜がぽたりと溢れ、根元へと流れ落ちる。
自身の精液が伝う、
それですら今の玲汰にとっては刺激で
愛撫だった。
「うっ・・・ん・・・」
ベット。
戒は言うけれど、ベットに移ったトコで何が変わるのか。
酔いが醒めてない戒が普通の行為で満足するわけがない。
夜明けはまだ遠い。
でも、
身体が
戒を
欲しているのも
事実。
身体は戒は悪戯みたいな愛撫を拾って、感じて。
甘い蜜が先端から溢れ。
でも欲しがってるのはもっと別の処。
戒が触れもしない、身体の奥の奥。
「それとも、玲ちゃんはこのままがいい?」
「ャっ・・・・」
玲汰はとっさに激しく頭をふる。
しっかりと意思表示しないと、こういう時の戒は徹底的に意地悪をする。
やっぱり、と言うふうに、戒は玲汰の反応に苦笑いして。
じゃあ、達けたらベットだね、と楽しそうに口にする。
そうして玲汰の内腿の皮膚を強く吸い、痕を残す。
「っ・・・ぁ・・・」
びくびくと脚が震える。
途端、とくん、と脈打つ自身からトロ、っと熱いものを吐き出した。
でも
達ったワケではなく。
あともう少し
もう少しだけれども、決定的な刺激がなくて、解放できないでいる自身。
自分だけでどうにかなるものではなくて。
戒が直接的に手を貸してくれるわけもない。