「・・・」
そんな玲汰を知ってから、ふっと顔を上げた戒は視線の先で立ち上がって濡れている玲汰自身を見つめ、そしてふ、っと笑うとその先端へと熱い息を吹きかけた。
「ぁ・・・っ」
玲汰の腰がまた落ちる。
先端は苦しそうにまだ息をしている。
「玲ちゃんのそう言う顔、、凄く好き」
甘すぎる快楽に耐えるようなその顔。
苦しげで、でも溶けそうでいて。
扇情的なのに、まだどこかストイック感があって。
悩ましげ、だ。
戒は埋めていた玲汰の足元から顔を上げるとゆっくりと立ち上がり、椅子の後ろへと回った。
「これなら達けるでしょ?」
背もたれの上部へと頭を乗せるようにして仰け反っていた玲汰の頭に腹をつけ、戒は真後ろから両手を伸ばす。
綺麗なラインを見せる玲汰の胸へと指先で触れる。
迷う事なく立ち上がり、色づく乳首へ。
「あっ・・・ん」
指先できつく摘み上げ擦りあげれば玲汰は腰を折って胸を落とす。
でもそれは戒めによって余り大きな動きではなく。
戒は耳元に顔を寄せると、覗き込むようにして玲汰を見下ろした。
「・・・ど?」
「っっ・・・ぃ・・・から・・」
首を捻るようにして玲汰は無理な体勢で戒を見ようとする。
その荒い呼吸をする唇が何かを訴えようとしているのに、戒は目を細めて耳を寄せた。
「な〜に?」
挟み込んだ乳首の先端を指の腹で擦りながら。
玲汰の呼吸は忙しなく、時折嬌声のような戒の腰を熱くさせるに十分な声を零す。
「っ・・・て・・・、ん・・舐めて・・」
必死で搾り出す声。
喘ぎに混ざった声を拾って、戒は眉を上げた。
「舐めて欲しいの?」
「っっ・・・は、、、やく・・・」
焦るような要望に戒はくすりと笑い、移動すると床に肘をつく。
「玲ちゃん指で弄られるより、口の方が好きだったもんね〜」
素直な玲ちゃんが一番だよ、と戒は嬉しそうに笑って、玲汰の胸元へと顔を寄せる。
堅く立ち上がった玲汰の胸の色づき。
白い肌に浮かんだそれは、激しく上下運動する胸の上で震える。
戒は濡れた舌先を突き出すと、尖らせた先端で先を押しつぶすように愛撫する。
「っっ!!!かぁ・・・イ・・・」
余りにも喜ぶその姿に戒は唾液をこすりつけて濡れるその先端を緩く前歯に挟み込むと左右に扱く。
もう片方は指の腹で弧を描くように。
「あっ・・・んっ・・・」
かすれたような声。
玲汰の腰が大きく揺れる。
刺激に満足しているのか、解放に向かおうと玲汰も必死。
戒は乳首を口腔内に含んだまま、前歯に挟みこんだそれを強く吸う。
「あっっ・・・!!!」
「っっ、と・・・」
苦しそうに喘ぎ、その次の瞬間綺麗なカーブを描いて、玲汰はびく、っと振るえる。
そして背を反らして絶頂の鳴き声をあげる。
戒は弾かれたように顔をあげ、一瞬の絶頂に恍惚とした表情を浮かべ、ひくつく玲汰の肢体を見下ろした。
「・・・」
綺麗だった。
絶頂の余韻に頬を赤く染め、濡れた身体。
左右に開かされた脚は痙攣するように歓喜に震え。
淫らだけど
だから綺麗。
戒は知らずに自分の唇を舐めていた。
「じゃ、玲ちゃん。ベットいこ?」
そう言って、聞こえてないだろう玲汰の前で楽しそうな声が響いた。
ベットに移ったからといってこの扱いがどうにかなるわけじゃないだろう。
玲汰はぼんやりとした頭で薄々わかってはいたが
これはいくらなんでもあんまりじゃないか!と獣のような姿勢でベットに突っ伏したまま、濡れる声の飲み込めず、シーツへと押し付ける。
「あっ。。。んん・・・」
両手は背後に戒められたまま。
突き出す腰の白く綺麗な双丘から突き出る、卑猥な赤い色をしたバイブレーダー。
大人の親指大の太さのそれが、二つ並んで、二倍の機械音をうねらせる。
動きはごくごく普通の振動系。
二つのバイブレーダーは玲汰のきつくしめつける内部で激しく動き刺激する。
大きさが大きさなだけに、それほどの振動ではないが、二つはお互いにぶつかりあい、その反動がまた、玲汰を苦しませた。
いや、悦ばせた。
「これね、5本セットなんだよね〜。ん〜・・・僕ので慣らしてもないから無理かなあ?あ、でも後1本位なら平気かな?」
ベットに腰掛け、ひくひくとひくつく蕾を見ながら形のよい双丘を掌でなでながらクスリと笑う。
「欲しい?玲ちゃん」
片手で割れ目を左右に開き、突き出たバイブの先端を指先で回しながら問えば、玲汰は甲高い嬌声を漏らす。
「ぁっ・・・・っっ」
前を肌蹴ただけのパジャマの上だけが、肩から落ちて絡みつく。
大事な部分は全て戒の目の前に晒して、浅ましく震えるその様子に戒は愛しげに微笑む。
「じゃあ、もう一本ね」
答えられない玲汰の言葉を無視して、戒は笑ってサイドテーブルの上に置いた同じ型のバイブレーターを取り上げる。
スイッチを入れると振動するその先端を張り詰めた玲汰の蕾に押し付ける。
それは他の二本と接触してガチガチと音を立てて震える。
「ッッ・・・ぁ!!も、、、駄目・・・」
「駄目、じゃないでしょ?」
力のこもらぬ肩と膝に無理をさせ、玲汰はベットのぅぇを這うように上にずり上がろうとする。
しかしそれは戒の大きな手に背中を押さえつけられ、叶わなかった。
突き出したバイブの後端が、戒の手によってねじ込まれてた二本とぶつかりあい、三本はガチガチと音を立てる。
その振動を直接蕾に感じて玲汰はきつく目を閉じて顔を押しつけたシーツをかみ締める。
「大丈夫、いい子にしててね?」
戒の指先が、双丘の片方にかかって、グイっと奥が割り開かれる。
綺麗な色づきのひくつく蕾を戒は、バイブの先端でこじ開けた。
「ああ・・・っ、、も、、、待っ・・・戒」
ぐりぐりと力任せに先端を押し込めれば、後はもう簡単だった。
玲汰の蕾はさらにもう一本のバイブを銜え込む。
入り口付近ではガチガチと音をたてて振動するバイブの小刻みな刺激に、玲汰はブル、っと震え、唾液を口端から零す。
「く・・・ッぅ・・・ん」
「いい・・・?」
緩く円を描くように戒はバイブを内部へと侵入させていく。
限界まで開かれた蕾はそのたびに苦しげに震える。
玲汰は身をよじり、抗議するも、日ごろ戒を受け入れてるソコが、まだ限界でない事を玲汰より戒のほうがよく知っていた。
ゆっくりと焦らすようにしながら、戒はその細長いバイブを玲汰の内部へと埋めていく。
ついでに押し戻された最初の二本も奥へと沈め、すべてが玲汰の蕾の奥へと隠れてしまってから、ゆっくりと顔を挙げ、玲汰の腕に手をかけると、苦しそうに悶えてる、その細い身体を強引に裏返した。
「っっ・・・!!!!」
急激な体制の変化に、思わず緊張した身体が、きつくバイブを締め付け、その締め付けに圧迫された三本のバイブは玲汰の内部でガチガチとさらに大きな振動をする。
仰向けにされた玲汰のきつく閉じた目元には涙がたまる。
そして睫を濡らしていた。
「っ・・・ぅ・・・んんん」
ベットに乗りあがった戒は、仰向けにした玲汰の両足の膝を深く折り、両手で限界まで、その脚を左右へと広げる。
細く長い脚の中心で根元を締め付けられている玲汰自身はしごく濡れ。先走りの液で熱く濡れていた。
戒は片手で包み込むようにそんな玲汰自身い触れると、根元から先端までを掌と指先をもってなで上げる。
「あっ・・・やっっ!!」
ピクン、と腰が跳ねる。
戒が一撫でしただけで、指先を濡らした甘い蜜を口元に運び、玲汰の表情をみながら舌を出して舐め上げる。
「っっ・・・」
薄く開いた瞼の奥からそれを見る玲汰は、全身から火が出そうな感覚に思わず顔を逸らす。
感じたのは、あの唇から伸びる戒の舌。
あの熱い舌先に舐められたら。
あの濡れた口に含まれたら。
そんな事を一瞬のうちに考えて、張り詰めて立ち上がった自身がせつなげに震えるのがわかる。
想像した快感に、ソコがひくついてしまうなんて。
玲汰はぶる、っと身体を奮わせる。
そして開かされた脚の間から見える戒を、細く目を見開き見つめた。
「・・・そんな顔しないでよ、玲ちゃんったら。余計いじめたくなっちゃうよ?」
「か・・・・イ・・・」
玲汰は苦しい息の下、甘えるような声を漏らす。
戒はよくこう言うときに玩具を使う。
それは趣味なのか。
それとも、自分がそうさせる何かを持っているからなのか。
自称Mは
完璧Sで
自称Sは
完璧Mで。
大抵は自由を奪って玩具を挿入して、自身をせき止めて、徹底的に焦らす。
今まで、そうされるたびに解放を求めたが、最近ではそれよりも、戒を求める。
戒が
欲しかった。
機械ではなく、とにかくめちゃくちゃにかき回される戒を。
どうしてかはわからないけど。
「・・・・」
鼻にかかった切なげな甘い声を耳にして、戒は目を細める。
そしてふっと微笑むと、手を伸ばし、玲汰の肩に触れると、優しく抱き起こす。
「ッぅ・・・ぁ・・・」
抱きしめてくれるならそれは嬉しい。
しかし、座るように上体を起こされると、内部に埋まったバイブが圧迫されて中を抉る。
両足は折られたまま広く開いているから、それは余計に苦しい。
それでも戒は玲汰の呻きを無視。
そして抱き起こした玲汰を抱きしめる。
「玲ちゃん、可愛い」
そうして愛しげに囁く。
胸に抱きしめた玲汰の耳元に唇をよせ、熱い吐息を吹きかけながら、耳の中へと舌先をねじ込む。
「っふ・・・ぁっ・・・ん・・・」
玲汰はぞくりとするその感触に思わず顎をあげる。
首筋から背筋を走り、それは双丘の間をぬって、玩具の振動に翻弄されている内部をきゅっとしめつける。
無意識の快楽。
「苦しい?」
「っ・・・」
玲汰を抱きしめた戒が問いかけ、玲汰はただ頷く。
苦しいのは確か。
でもそれは戒が思ってるのとは少し違う気がする。
「は・・・ぁっ・・」
「・・・」
胸の中に抱きしめた玲汰の薄い胸が乱れ上下する。
戒は少し考え、それから視線を起こす。
そうすれば、奥の壁に目がいき、暫くそこを見つめる。
腕の中で荒い息をする玲汰をみつめ、楽しそうな笑みを浮かべた。
「・・・たった方が楽じゃない?」
そう言って、えっと驚く玲汰を見ずに戒は玲汰を腕に抱いたまま立ち上がる。
腕の中の身体をくる、っと回転させ、背中から玲汰を抱きしめた。
支える力など足元にはありはしない玲汰の緩めれば、倒れ込んでしまいそうになる身体を、戒は左手一本で支え、細い腰に腕を回したままもう片方の手で玲汰自身の根元を締め付けている紐を解く。
「ぁっ・・・ん・・」
触れられた事と、楽になった事で、玲汰の口端からため息みたいな甘い声が漏れる。
けれども、戒めを解かれただけでは自身は達けなかった。
「刺激、欲しい?」